【チェストベリー/ツリー】更年期に使われるハーブ

チェストベリーとは

チェストベリーは、夏になると良い香りのする紫色の花をつけます。チェストベリーの種子は辛味のあるレモンの香りで、調味料としても使われます。

植物の果実を使用する場合は、「チェストベリー(Chaste berry)」、全草を用いる場合は「チェストツリー(Chaste tree)と呼ぶこともあります。また、別名で「アグニ」と呼ばれることもあります。

チェストベリーの効果は?どんな症状に使うハーブ?

チェストベリーは、地中海沿岸部や中央アジアに生息するクマツヅラ科のチェストツリーの果実です。また、アメリカのエクレクティック派(折衷主義)の医師には、生理不順の治療薬としてでなく、母乳の分泌を促す催乳薬としても使われていました。

チェストベリーは「修道女のコショウ(Monk's pepper')」とも呼ばれています。「修道女のコショウ」という名前は、中世の修道僧の性欲を減退させるために使われていたことが由来です。また、古代アテネの夫人が貞操を守るためにチェストベリーを使ったという話もあります。

チェストベリーは、月経前症候群(PMS)や月経不順M周期的な乳房痛、不正出血、不妊症などの症状の緩和に使われてきました。

チェストベリーに含まれる二環式時テルペン化合物という物質は、脳にある視床下部下垂体に作用することが知られています。

脳の下垂体は、ホルモンの調節中枢としてはたらいています。下垂体から女性ホルモンのひとつのプロゲステロンの分泌を増やすように命令をだし、ホルモンバランスを正常化するはたらきがあります。

脳下垂体のドパミン受容体に結合し、プロラクチンの分泌を抑制します。チェストベリーは高プロラクチン血症の改善や、高プロラクチン血症に関連していると思われる乳房痛や乳腺痛、不妊治療の改善に使われます。チェストベリーのプロラクチン分泌を抑制する効果は、プロラクチンが高くなった時のみに現れ、通常のホルモンバランスのときにはおこりません。

さらに、チェストベリーはオピオイド受容体にも作用して、疼痛の緩和にも役立っているそうです。

2014年9月から日本でも、チェストベリーの乾燥エキスを有効成分とした医薬品が発売されています。

チェストベリーの副作用は?

チェストベリーには、一般的に重大な副作用は少ないと言われています。

チェストベリーの副作用として報告されている症状には、胃腸障害やにきび、頭痛、めまいなどの症状や、チェストベリーじたいがからだにあわない場合は、発疹やかゆみなどの症状がでることがあります。

チェストベリーの効果と注意まとめ

チェストベリーは、女性ホルモン分泌、ドーパミン系、オピオイド系と多岐にわたって効果をあらわします。

チェストベリーが効果がある症状

  • 月経前症候群(PMS)
  • 月経不順
  • 乳房のはり
  • 肌荒れ
  • ニキビ
  • 下腹部のはり
  • 眠気
  • 不眠
  • 疲労倦怠感
  • 頭痛
  • 腰痛
  • むくみ
  • 下腹部痛
  • のぼせ
  • イライラ
  • 怒りっぽい
  • 情緒不安定
  • 憂うつ
  • 落ち着かない
  • 緊張感

チェストベリーの使用前に注意した方がいい人とは

チェストベリーは、女性ホルモンのバランスに影響を与えるため、

  • 乳がん
  • 子宮がん
  • 卵巣がん
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • などのホルモン感受性の病気にかかったことがある人、
  • 経口避妊薬
  • エストロゲン製剤(更年期や骨粗鬆症のお薬)
  • を服用中の人、
  • 妊娠中、授乳中 の人
は使用を注意しましょう。

また、チェストベリーは体内のドーパミン系、オピオイド系にも影響を与えるので、

  • 精神科の薬を飲んでいる人
  • パーキンソン病の薬を飲んでいる人
  • 抗がん剤治療をしている人
も、注意が必要です。

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